ポルチアから今晩は! もこなです
私は2018年6月11日にイタリアへ入国した旅人です
イタリアではhelpxというボランティアサイトを通して探したホームステイやファームステイ先でお手伝いをする代わりに無料の滞在場所、食事をもらいながら生活をしています
現在ベネチア近郊の小さな町ポルチアでイタリア人家族のお宅にホームステイをしています
家族には2人の就学児がいるので彼らの遊び相手をしております
このホームステイはイタリア入国から3週間お世話になり、一度トリエステ近郊の村スゴニーコにあるアグリツーリズモにてhelpxを10日間し戻って来ました
トリエステ近郊のアグリツーリズモでは宿泊施設併設のレストランの手伝い、古い壁の修復作業をしておりました
私は初級イタリア語を解する旅人ですので、チケットを買ったりホステルを予約する為の電話等は問題なくこなせます
しかしスロバニア語はサッパリ分かりません
スゴニーコはイタリア領内ではあるとは言えスロベニア国境から2㎞離れた村で多くのスロベニア人が暮らす地域、日常的にスロベニア語が飛び交います
特にアグリツーリズモ内は家族はもちろん、家族が雇っている働き手もスロベニア人のため雰囲気は既にスロべニア
イタリアに滞在している感は0です
とは言えイタリア国内ですからスロベニア家族もイタリア語を話せます
アグリツーリズモ家族には2人の娘さんがおりまして、特に年下の娘ルチア(28歳)は店の看板娘
大変働き者で、彼女は3歳の頃から家族の手伝いをして育ちました
28歳の今は宿泊施設の予約やレストランのマネージメントもしながらウエイトレス業にも手抜きはありません
ルチアは典型的なスラブ美人でホリの深い青い瞳、金髪とイタリア人とはずいぶん違う容姿をしています
ルチアはトリエステで生まれ育ったのですがスロベニア人
イタリア国境周辺にはスロベニア学校が多数あり、スロベニア家族は子供をスロベニア学校へ行かせます
こうしてスロベニアの文化は次世代へ受け継がれるそうです
私は偏った興味からスロベニアへ行こうと思ったことが全くありません
偶然にも滞在することになったスゴニーコのアグリツーリズモ
新しい発見が多かったです
スロベニアは小さな国なことから必然的に経済規模が小さいです
長いことオーストリアの支配下にあったエリアなことからオフィシャルな書類等はドイツ語を多用するそうで、スロベニア学校ではドイツ語も学ぶそうです
ルチアは学校でスロベニア語、イタリア語、クロアチア語、ドイツ語、英語を学んだそうで少々フランス語も分かるそうです
アグリツーリズモは近年人気の宿泊スタイルで様々な国の旅行者が利用しますから多国語を話すオーナーは利用者にも嬉しいサービス
島国日本という環境で育った私は、隣国と陸続きで行き来できる国境という不思議なエリアでの暮らしが興味深かったです
トリエステがイタリア領になったのは百数年前と記憶に新しいことだそうでトリエステ人はまだまだオーストリアやスロベニア、クロアチアを兄弟国と親しみをもっていました
私のスゴニーコ滞在期間中、ちょうどサッカーワールドカップ2018ロシアの決勝トーナメントでスロベニア家族は当然クロアチアチームを応援していました
クロアチアがロシアを破った試合の時などは併設のレストラン内は従業員も客も熱く抱擁を交わし合っていたのが印象的でした
因みに決勝戦の日は皆テレビ観戦に忙しかったのかレストランは閑古鳥がないていました
ヨーロッパ諸国の国境ってあるようでないような…
しかし絶対に混ざり合うことがない文化の違いがやはりあるのだなぁと感じる体験でした